ご挨拶
BCS、25年目を迎えて
野球に馴染みの薄いシンガポールで初めての少年野球を1998年にSBSAの下で開始し、翌年1999年に国籍を問わずシンガポールに住む全ての子ども達に野球を普及しよう、野球を通して国際交流、健康、チームワーク、挨拶、集中力などを学ぼう、親も一緒に活動に参加することで親子の絆を強くしようとの趣旨で小学生、中学生を対象にしたBaseball Club (Singapore)、 BCSを設立致しました。
それから早いもので24年、この間多くの子ども達が活動を通していろんな事を学び、経験し、巣立って行きました。
日本と異なり3年から5年の駐在員のご子息が多いので在籍延べ人員は800名を優に超えるかなりの数になります。
卒部生の中から二人のプロ野球選手が輩出、一人は現役の投手で活躍中です。甲子園大会出場を果たした人、現在高校で、大学で硬式・軟式野球を継続している人、異なるスポーツや勉学にいそしんでいる人、立派に社会人として成長しているOB等、皆さんよりあの暑いシンガポールで一緒に汗を流した経験が思い出に、また励みになっていると伺い、創立当初から関わっている一人として嬉しく思っております。
まずはこれまでサポートいただきました諸先輩方、日本人コミュニティ、サニー会長を初めとするシンガポールの関係者に感謝申し上げます。
25年目を迎えまして私どもを取り巻く環境も年々変化しております。
2020年初めから蔓延した新型コロナウイルスで約2年間まともな活動が許されず部員達は自宅での自主練のみで非常に窮屈な思いをしてきました。また、年間契約していたグラウンドが使えなくなり公園や日本人学校等を利用しながら練習場所をやり繰りしています。
それにも拘わらず、現在部員数は小学部が65名、中学部25名と多くの部員が在籍。運営いただいている各カテゴリーの指導者、事務長、お世話役の皆さんに感謝申し上げます。
従来BCSは小学部と中学部のみでしたが、2019年4月よりBCSとして初めての高等部がメンズリーグに加盟しながら活動しました。受験との両立の難しさで7月より残念ながら休部することになりました。4年3か月の間熱心にご指導いただいた皆さんにこの場をお借りして御礼申し上げます。
新しく入部される方のためにも繰り返しにはなりますがBCSの基本的な考え方の説明とお願いをさせていただきます。
1.感謝する心、あいさつ、考える力
□感謝する心
BCSは皆さんのボランティアで成り立っています。 忙しい仕事をやり繰りして献身的に教えていただいている監督、コー チ、お世話役、グランド確保や大会の準備をしていただいている皆様、それにご両親にシンガポールで野球が出来ること に感謝しましょう。
□あいさつ
野球はチームプレーでコミュニケーションが非常に大切です。それの第一歩はあいさつです。バッターボックス内や投 球する時、守備の時は1対1の勝負で誰も助けてくれません。ひとに挨拶することを恥ずかしがっているようでは自分の 力は出せません。また、感謝の気持ちがあれば自然とあいさつが出来ます。
相手の目を見て大きな声であいさつをする、BCSの伝統を受け継いで行きましょう。
□考える力
言われたことをやるだけでなく、なぜ?何のために?を考える習慣をつけましょう。また、常に自分の置かれている状況 を理解して、次の行動を考えて実行する力を養いましょう。(野球の練習で、試合で、家庭でも) シンガポールは一年中ボールを使った練習ができます、その反面暑くて、長時間の練習は集中力が続かず効率的とは言え ません。家でのトレーニングを含めて週1~2回の全体練習をいかに効率の良いものにするかを皆で考えましょう。
2.国際交流、世界大会などへの参加
先輩方や関係者のご努力のおかげで日本のIBA-Boys、アメリカンコミュニティ、近隣諸国の野球関係者との良好な関係が築 けて今年も世界大会や各種大会に参加することになっています。社会のグローバル化が進む中で日本にいてはなかなか得難 い機会です。これら交流、国際大会参加で貴重な体験を子ども達にさせてあげましょう。
また、今年の10月には4年ぶりに第17回南アジア軟式少年野球大会を開催する予定です。
これら大会、遠征を通して野球技術の向上を図り、ローカルや各国の選手との国際交流、遠征やホームステイでの団体行動 の習得、友達をたくさんつくりましょう。
南アジア大会は前広島カープ監督古葉竹識さんが理事長を務められるIBA-Boys(公益社団法人 少年軟式野球国際交流協 会)から、南アジア地区に少年軟式野球を普及するために立地条件の良いシンガポールに白羽の矢が当たりBCSが主催者と して開催するものです。
ご父兄の皆さまには大会準備、運営にご苦労をおかけしますが趣旨をご理解の上よろしくご協力お願します。
3.安全
BCSは皆さんによる皆さんのための組織で、クラブとしては第三者賠償責任保険には加入していますが、メンバーの障害 等の保険に加入していません。各自海外旅行傷害保険等に加入されることをお勧めします。
・最近よく肩やひじをこわしたという話を聞きます。ソフトボール、硬球、軟球と異なるタイプのボールでプレーするこ ともありますので、しっかりと肩を作ってから全力投球をするように、また、準備運動、整理運動、ストレッチを入念に やりましょう。
・暑い中での練習なので水分を十分補給しましょう、万一きつくなったり、身体の調子が悪い時は遠慮なく監督、コーチ に伝えて休むこと。(監督さんは適宜休憩を取って下さい)
・練習や試合の前は睡眠、朝食をしっかり取ること。
・雷が鳴ったらすぐに避難。
・素振りをする時は周りを確認してから。
4.グラウンド、道具を大切に
過去ターフ野球場やアヤラジャを専用球場として利用していましたが当地の諸事情でそれがかなわず、諸所で活動せざる を得ません。
感謝の気持ちを忘れず、練習後のグランド整備や清掃などをきちんとやりましょう。
また、野球道具は当地では大変貴重です、大切に扱いましょう。
5.メンバーの勧誘、ローカルとの交流
一時部員数が激減し危機的な時代もありました。今は皆さんのご協力のおかげで各カテゴリーとも部員数が増えていま す。引き続きメンバーの勧誘にご協力下さい。
初心者を含むシンガポーリアン、非日本人のメンバーも増えてきています。
一時日本人だけのクラブになってしまっていましたが、活動目的に記されているように、「シンガポールに住む全ての子 ども達に野球を普及させる。」多国籍国家シンガポールに相応しい少年野球クラブを目指して設立しました。
ローカルや他のコミュニティの子ども達が入りやすい配慮(英語での指導等)、環境づくりに引き続き努力しましょう。
子ども達にとりましては、当地ならではの経験です、一緒に練習して進んで友達になりましょう。
また、練習試合や大会を通じてローカルやアメリカンとの交流の輪を広げましょう。
6.指導者へのお願い
各カテゴリーの監督、コーチ、事務局は毎年そのチームのお父さん方の互選で、最も相応しい方にお願いしています。 皆 さん暑い中で仕事と出張をやり繰りして休日返上でボランティア精神を発揮して熱血指導いただき感謝しています。
その年によってチーム構成が異なりますので、ベストな指導方法を皆さんで模索しながら進めていただく形を取っています が、BCS結成以来の基本的な指導方針を別紙「BCS各カテゴリー監督、指導者にお願いしたいこと」としてまとめています ので、参考にして下さい。
7.お父さんの参加
少年野球は親子のコミュニケーションとお父さんの運動不足解消に最適です。
野球未経験者でも一向にかまいません。是非練習に参加してお手伝い、子どもさんとのキャッチボールをしていただきたい と思います。
日々の活動はチームのFacebook https://www.facebook.com/BaseballClubSingapore/でご覧いただけます。是非見ていただ き、良ければ いいね!を押してください。
ご縁があってシンガポールで一緒に少年野球が出来ることに感謝し、今年も Let’s Enjoy Baseball !!
「全ては子ども達のために」
2023年7月10日
Baseball Club (Singapore)
Sunny Sultan / 長丸伸隆
関連ページ: BCS各カテゴリー監督、指導者にお願いしたいこと