BCS、22年目を迎えて野球に馴染みの薄いシンガポールで初めての少年野球を1998年に開始し、翌年1999年に国籍を問わずシンガポールに住む全ての子ども達に野球を普及しよう、野球を通して国際交流、健康、チームワーク、挨拶、集中力などを学ぼう、親も一緒に活動に参加することで親子の絆を強くしようとの趣旨で小学生、中学生を対象にしたBCSを設立致しました。それから早いもので22年、昨年OBの方々にも多数ご参加いただき20周年記念行事を行いました。この間多くの子ども達が活動を通していろんな事を学び、経験し、巣立って行きました。 日本と異なり3年から5年の駐在員のご子息が多いので在籍延べ人員はかなりの数になります。 在籍者のなかには甲子園大会出場を果たした人もおりますし、昨年待望のプロ野球選手が誕生しました。現在高校で、大学で硬式・軟式野球を継続している人、異なるスポーツや勉学にいそしんでいる人、立派に社会人として成長しているOB等、皆さんよりあの暑いシンガポールの空の下で一緒に白球を追って汗を流した経験が思い出に、また励みになっていると伺い、創立当初から関わっている一人として嬉しく思っております。 まずはこれまでサポートいただきました諸先輩方、日本人コミュニティ、サニー会長を初めとするシンガポールの関係者に感謝申し上げます。 22年目を迎えまして私どもを取り巻く環境も年々変化しております。 新しく入部される方のためにも繰り返しにはなりますが説明とお願いをさせて いただきます。 1.感謝する心、あいさつ、考える力□感謝する心 BCSは皆さんのボランティアで成り立っています。 忙しい仕事をやり繰りして献身的に教えていただいている監督、コーチ、お世話役、グランド確保や大会の準備をしていただいている皆様、それにご両親にシンガポールで野球が出来ることに感謝しましょう。□あいさつ 野球はチームプレーでコミュニケーションが非常に大切です。それの第一歩はあいさつです。バッターボックス内や投球する時、守備の時は1対1の勝負で誰も助けてくれません。ひとに挨拶することを恥ずかしがっているようでは自分の力は出せません。また、感謝の気持ちがあれば自然とあいさつが出来ます。 相手の目を見て大きな声であいさつをする、BCSの伝統を受け継いで行きましょう。 □考える力 言われたことをやるだけでなく、なぜ?何のために?を考える習慣をつけましょう。また、常に自分の置かれている状況を理解して、次の行動を考えて実行する力を養いましょう。(野球の練習でも、試合でも、家庭でも) シンガポールは一年中ボールを使った練習ができます、その反面暑くて、長時間の練習は集中力が続かず効率的とは言えません。 家でのトレーニングを含めて週1~2回の全体練習をいかに効率の良いものにするかを皆で考えましょう。 2.国際交流、世界大会などへの参加先輩方や関係者のご努力のおかげで日本のIBA-Boys、アメリカンコミュニティ、近隣諸国の野球関係者との良好な関係が築けて今年も世界大会や各種大会に参加することになっています。社会のグローバル化が進む中で日本にいてはなかなか得難い機会です。これら交流、国際大会参加で貴重な体験を子ども達にさせてあげましょう。また、2018年10月には南アジア軟式少年野球大会が第15回記念大会としてこれまでの最多22チームが参加しました。 これら大会、遠征を通して野球技術の向上を図り、ローカルや各国の選手との国際交流、遠征やホームステイでの団体行動の習得、友達をたくさんつくりましょう。 南アジア大会は元広島カープ監督古葉竹識さんが理事長を務められるIBA-Boys((公益社団法人) 少年軟式野球国際交流協会)から、アジア地区に少年軟式野球を普及するために立地条件の良いシンガポールに白羽の矢が当たりBCSが主催者として開催するものです。 ご父兄の皆さまには大会準備、運営にご苦労をおかけしますが趣旨をご理解の上よろしくご協力お願します。 3.安全BCSは皆さんによる皆さんのための組織で、自己責任ということでクラブとして障害等の保険に加入していません。自ら安全に気をつけましょう。各自海外旅行傷害保険等に加入されることをお勧めします。 ・最近よく肩やひじをこわしたという話を聞きます。ソフトボールや硬球など 違うタイプのボールでプレーすることもありますので、しっかりと肩を作っ てから全力投球をするように、また、準備運動、整理運動、ストレッチを入念 にやりましょう。 ・暑い中での練習なので水分を十分補給しましょう、万一きつくなったり、身体 の調子が悪い時は遠慮なく監督、コーチに伝えて休むこと。 (監督さんは適宜休憩を取って下さい) ・練習や試合の前は睡眠、朝食をしっかり取ること。 ・雷が鳴ったらすぐに避難。 ・素振りをする時は周りを確認してから。 4.グランド、道具を大切に長年BCSの専用球場として使用していましたターフ野球場をレンタル料高騰、部員数減少のために2014年にギブアップ、その後Ayer Rajahグラウンド (旧AR-JAS)、日本人小学校・中学校グランド等を借りて毎週末練習が出来ています。感謝の気持ちを忘れず、練習後のグランド整備や清掃などをきちんとやりましょう。 また、野球道具は当地では大変貴重です、大切に扱いましょう。 5.メンバーの勧誘、ローカルとの交流一時部員数が激減し危機的な状況でしたが(特にU10ジュニア)、皆さんのご協力のおかげで各カテゴリーとも部員数がそろって来ました。引き続きメンバーの勧誘にご協力下さい。 初心者を含むシンガポーリアンのメンバーも増えてきています。 一時日本人だけのクラブになってしまっていましたが、活動目的に記されているように、「シンガポールに住む全ての子ども達に野球を普及させる。」多国籍国家シンガポールに相応しい少年野球クラブを目指して設立しました。 ローカルや他のコミュニティの子ども達が入りやすい配慮(英語での指導等)、 環境づくりに引き続き努力しましょう。 子ども達にとりましては、当地ならではの経験です、一緒に練習して進んで友達になりましょう。 また、練習試合や大会を通じてローカルやアメリカンとの交流の輪を広げましょう。 6.指導者へのお願い各カテゴリーの監督、コーチ、事務局は毎年そのチームのお父さん方の互選で、最も相応しい方にお願いしています。 皆さん暑い中で仕事と出張をやり繰りして休日返上でボランティア精神を発揮して熱血指導いただき感謝しています。 その年によってチーム構成が異なりますので、ベストな指導方法を皆さんで模索しながら進めていただく形を取っていますが、BCS結成以来の基本的な指導方針を別紙「BCS各カテゴリー監督、指導者にお願いしたいこと」としてまとめていますので、参考にして下さい。7.お父さんの参加少年野球は親子のコミュニケーションとお父さんの運動不足解消に最適です。野球未経験者でも一向にかまいません。是非練習に参加してお手伝い、子どもさんとのキャッチボールをしていただきたいと思います。 ご縁があってシンガポールで一緒に少年野球が出来ることに感謝し、今年もLet’s Enjoy Baseball !! 「全ては子ども達のために」2020年 7月 Baseball Club (Singapore) Sunny Sultan 長丸伸隆 関連ページ: BCS各カテゴリー監督、指導者にお願いしたいこと |